九州の旅 平戸、生月島の歴史と今を訪ねる

2020.09.06

平戸市は長崎県の北西にある島で、本土から陸路で移動できる最西端にあります。

長崎から平戸大橋を渡ると平戸です。

そして平戸島の北西に生月島大橋を渡ると生月島があります。

 日本で最初に西洋貿易が始まり、長崎で最初に布教が始まった地、平戸。

隠れキリシタンの島として知られる生月島。

歴史を紐解きながらこの地を訪ねるならここは外せない、というスポットとその魅力を探っていきます。

画像提供:©長崎県観光連盟

平戸、日本で最初に西洋貿易が始まった地

初めて平戸に西洋貿易の船が入港したのは、1550年、ポルトガル船だったそうです。

1550年というと室町時代、いわゆる南蛮貿易の始まりです。

ちなみにポルトガル人を南蛮人と呼んでいたので、ポルトガル人との貿易=南蛮貿易と呼ばれるようになったそうです。
ポルトガル人はマカオを拠点に活動し、中国の生糸を売り、日本から銀や刀等を買う貿易をしていたわけです。

 ただ、平戸ではキリスト教に対して確執があり、ポルトガル人との間に殺傷事件が起こったこともあり、南蛮船を迎える港は平戸からいくつかの港を経て長崎に移っていきました。

 

その後、1609年江戸幕府から許可されたオランダ東インド会社の船が平戸に入港し、平戸に「平戸オランダ商館」が設置されました。

今そのオランダ商館の建物を復元され、「平戸オランダ商館」として平戸の歴史を伝えています。

「松浦史料博物館」では鎌倉時代から続き長崎県北を治めた平戸藩主松浦家に伝わる資料を公開しています。

海外貿易、キリスト教関係の資料や美術品のコレクションは素晴らしく、平戸を訪れたら是非訪れたい場所です。

平戸、長崎で最初にキリスト教が伝わった地

日本にキリスト教を伝えた宣教師がフランシスコ・ザビエルであることは皆さんよく知るところと思いますが、フランシスコ・ザビエルは1549年まず鹿児島に上陸し、布教活動を開始しました。

ただ鹿児島では成果があがっていませんでした。

そんな翌年の1550年、ポルトガル船が平戸に入港したことを耳にしたフランシスコ・ザビエルは平戸に向かいます。

布教の許可を得たフランシスコ・ザビエルは平戸で20日間布教活動を行い、信者が増えていきました。

 

1639年鎖国令でポルトガル船の来航を禁止し、貿易国はオランダのみとなり、オランダ舘は鎖国が完成しました。

1641年オランダ商館が平戸から長崎の出島に移されることになります。

 

「平戸ザビエル記念教会」は禁教令が解けた後、1931年に平戸市街の丘の上に建てられた教会です。
1971
年にザビエル記念像が建立され、近年教会の名称が平戸ザビエル記念教会となりました。

 

3. 平戸の世界文化遺産

長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産に指定されています。

江戸幕府により禁教令が出され、多くのキリシタンが弾圧を受けました。

その弾圧の逃れるために一般社会で共生しながら潜伏キリシタンとして信仰を守ってきた人々がいました

 平戸にある「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産は2つです。

平戸の聖地と集落(中江ノ島)

中江ノ島は無人島で、潜伏キリシタンが聖地として崇拝した場所です。

ここでは聖水を採取する「お水取り」が行われます。

この聖水は洗礼や葬式などに使われるだけでなく、薬としても使用されます。

中江ノ島には上陸することができないため、車窓からご案内しています。

平戸の聖地と集落(春日集落と安満岳)

安満岳はキリスト教信仰の対象となった山です。キリスト教だけでなく、神仏や自然崇拝も合わさる聖なる山です。

美しい棚田が国の重要部文化的景観にも選ばれている春日集落は潜伏キリシタンが住んだ村でした。安満岳山頂にむけて参道が伸びています。

世界遺産には指定されませんでしたが、田平天主堂

田平天主堂は世界遺産の構成資産として選出されませんでしたが、訪れる価値のある場所です。

ここは1918年に造られた教会で、設計・施行したのは鉄川与助、レンガ造りの名工です。

レンガを積む手法、黒レンガによる装飾など鉄川与作の代表作と言われています。

生月島、隠れキリシタンの島

美しい海に囲まれた有人島である生月島は、16世紀末には全島民がキリシタンとなりました。

その後迫害にあいながらも潜伏キリシタンとなり、守ってきた信仰を今も伝える祈りの島です。

カトリック山田教会」は山田集落に建つ鉄川与助によって建てられたレンガ造りの教会です。

珍しい蝶の羽で作られた装飾があり、生月島の迫害の歴史を伝えるレリーフも飾られています。

島の館」では当時行われた捕鯨の様子からキリシタンの信仰などが紹介されています。

ホテル 旗松亭

ツアーで宿泊するのはホテル旗松亭

昭和天皇を平戸にお迎えするために建設された老舗旅館です。

温泉は炭酸水素塩泉、神経痛や慢性消化器病や疲労回復に効能があります。

露天風呂からは朝日と夕日を眺めることができる美湾の湯も自慢です。

 

また、ホテルの裏山にはフランシスコ・ザビエルの像や青い目のサムライ、三浦按針の墓もありますので、散策されてはいかがでしょうか。

平戸の貿易やキリシタンの歴史とともに、観光名所もお伝えして参りました。

トラベリオでは平戸と生月島のみを訪ねるツアーもございます。

是非平戸へおでかけください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

*写真掲載については長崎大司教区の許可をいただいています。

はじめまして。別府郁子と申します。訪問した国と地域は70か所。ツアーの企画から添乗をしてきました。国内も海外もその土地の今昔を知ることが大好きです。クルーズコンサルタントで...

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