九州への旅 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群
その聖なる地へ

2020.08.24

女人禁制で、特別な場合しか男性も立ち入ることができない聖なる島、
それが福岡県宗像市にある沖ノ島です。

 2017年、「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群が世界遺産に登録されました。

トップで掲載した写真はその全景です。

この世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群は5つの要素から構成されており、その5つがこの写真に写っています。

●宗像大社辺津宮(宗像市田島)
●新原・奴山古墳群(福津市)
●宗像大社中津宮(大島)
●沖津宮遥拝所(大島)
●宗像大社沖津宮(沖ノ島)

この「神宿る島」を崇拝する文化、伝統が今日まで守られ継承されてきたこの地の姿をお伝えしていきます。

沖ノ島について

沖ノ島は、九州本土からは約60kmの玄界灘の真ん中にあります。

西に対馬、そしてその先に韓国と直線でつながる位置です。

4世紀後半から9世紀まで続いていた東アジアの国々と活発な交流の中で、航海の安全を祈る自然崇拝に基づいて祭祀が行われていました。

沖ノ島は島全体が宗像大社沖津宮の境内であるご神体島で、神聖な島です。

この「神宿る島」を崇拝し、守り、伝統を伝えてきたわけです。

沖ノ島は無人島ですが、神官が一人常駐しているそうです。

宗像大社

沖ノ島について、で沖ノ島は宗像大社中津宮の境内だと記しましたが、宗像大社は沖ノ島の沖津宮、田島の辺津宮、大島の中津宮の三社の総称です。

また、宗像大社は日本の神話にでてくる、日本最古の神社の一つです。

三社はそれぞれ宗像三女神、田心姫神(たごりひめのかみ)を沖津宮が、市杵島姫神(いちきしまひめえのかみ)を辺津宮が、湍津姫神(たぎつひめのかみ)を中津宮が祀っています。

宗像三女神は航海安全、海上安全、交通安全を祈願する神様として信仰されています。

沖ノ島 宗像大社沖津宮

島全体が宗像大社三宮の一つ沖津宮で、田心姫神(たごりひめのかみ)が祀られています。

沖ノ島からは古代祭祀で供えられた遺構や遺物が残っています。

その出土品は約8万点

朝鮮半島や現イラン、中国などからもたらされたと考えられる品も多く、馬具、指輪、グラスなど全てが国宝に指定されています。

古代の人々がどのように航海の安全を祈ったのかを伝える古代祭祀の跡も多く確認されており、当時のままの状態で奉献品が出土している貴重な遺跡です。

 

また、前述したとおり、沖ノ島は女人禁制で、特別な許可がない限り男性も上陸することができません。

今もそれら禁忌が守られ、現代まで祭祀遺跡が守られています。

主な禁忌をご紹介します。

●「不言様(おいわずさま)」沖ノ島で見聞きした事は一切口外してはいけない
●「」神職であっても全裸になり海中で穢れを払わなければ上陸してはならない
●「一木一草一石たりとも持ち出してはならない

田島 宗像大社辺津宮

一般的に宗像大社というと辺津宮をさすことも多い信仰の中心地です。

本殿と拝殿は国の重要文化財に指定されています。

市杵島姫神(いちきしまひめえのかみ)が祀られています。

本殿のまわりには24のお社があります。

 

また、沖ノ島と共通する古代祭祀が行われたとされている宗像山中腹には、宗像三女神が降臨されたとされる高宮祭場があります。

境内でも神聖な場所の一つです。

 

もう一つ見逃せないのが神宝館

沖ノ島から出土された8万点の神宝を中心に、宗像大社に伝わる重要文化財が収納、展示されています。

大島 宗像大社中津宮

宗像市からフェリーで約20分の場所に福岡県で一番大きな大島があります。

宗像大社中津宮には湍津姫神(たぎつひめのかみ)が祀られています。

ここ中津宮は七夕伝説発祥の地とされています。

境内には天の川と呼ばれる小川が流れており、織女神社と牽牛神社が川を隔ててあります。

ツアーでは足場が悪いのでご案内できませんが、縁結びにご利益があるとされています。

 

また、大島の最高峰御嶽山に登ると沖ノ島や対馬から福岡市まで望むことができます。

宗像大社沖津宮遥拝所

大島には、立ち入ることができない沖ノ島を遥拝(ようはい・遠くから拝むこと)できる場所があります。

沖ノ島から約48km離れた大島の北端にある祈りの場、沖津宮遥拝所です。

空気が澄んだ日にはここから沖ノ島が見え、島そのものをご神体としてここから遥拝します。

18世紀初めにはこの地に遥拝所があり、江戸時代には通常ここで沖津宮の神事が執り行われていたそうです。

この沖津宮遥拝所は世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群を構成する資産の一つです。

 

沖ノ島は大島の別の場所からも眺めることができます。

北部にある風車展望所

小高い丘の上に赤い風車がある展望所で、天気が良い日にはここから沖ノ島を望むことができます。

新原・奴山古墳群

海を超え海外との交流を行っていた古代豪族の宗像氏は、沖ノ島の祭祀を担っていました。

その宗像氏の墳墓群が新原・奴山古墳群です。

5世紀から6世紀にかけて当時の入り江の台地に築かれ、その数は

  • 前方後円墳 5基
  • 円墳    35基
  • 方墳    1基

合計41基が現存しています。すごい規模です。

ここからは大島、沖ノ島などを望むことができます。

新原・奴山古墳群は世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群を構成する資産の一つです。

海の道むなかた館

最後に「海の道むなかた館」をご紹介します。

ここは、世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群の情報発信をする施設です。

宗像の歴史をたどる展示では、古代アジアとの交流や古墳時代の生活、海外交易や信仰の様子をみることができます。

また、3Dシアターでは沖ノ島の様子を見る事ができます。

 

神話の地でもあり、古代から交易で栄えた地でもある宗像。

その信仰を集めた宗像神社。

特別な世界観を感じるこの地を一度訪れてみませんか?

 

トラベリオでも宗像を訪ねる旅をご案内しています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

はじめまして。別府郁子と申します。訪問した国と地域は70か所。ツアーの企画から添乗をしてきました。国内も海外もその土地の今昔を知ることが大好きです。クルーズコンサルタントで...

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